「イメージと違う」「サイズが合わない」といった通販特有の失敗パターンを根本から回避するテクニック
自分の体型を数値で把握し、素材の特性を理解することで、試着なしでもジャストサイズを選ぶための具体的な手順
写真や星の数に惑わされず、モデル着用画像や口コミから商品のリアルな情報を読み解くプロの視点
「届いた箱を開けた瞬間のワクワク感が、商品を広げた瞬間にガッカリ感に変わった」
そんな経験、一度はありませんか?
スマホで見ていた時はあんなに素敵に見えたのに、いざ自分が着てみると「丈が足りない」「生地がペラペラ」「色が思ったより地味」…。タンスの肥やしになってしまった通販購入品が、クローゼットの奥に眠っているという方も少なくないでしょう。
それでも、深夜に自宅でゆっくり買い物ができたり、近所にはないブランドの服が手に入ったりするネット通販の利便性は、何物にも代えがたい魅力です。
実は、通販でおしゃれを楽しんでいる人たちは、決して「ギャンブル」をしているわけではありません。彼らは、画面上の限られた情報の中から「正解」を導き出すための、確かなルールを持っています。
これから、試着ができないネット通販でも失敗しないための「8つの鉄則」を詳しく解説していきます。これさえ押さえれば、もう「思っていたのと違う」と嘆くことはなくなるはずです。
目次
1. なぜファッション通販で失敗してしまうのか?
失敗を防ぐためには、まず「なぜ失敗するのか」という原因を知る必要があります。
実店舗での買い物とネット通販の決定的な違いは、「五感」を使えるかどうかです。店舗なら手触りを確認し、鏡の前で合わせ、重さを感じることができますが、ネット通販では視覚情報(写真と文字)だけに頼らざるを得ません。
この「情報の欠落」を、私たちは無意識のうちに「自分に都合の良い想像」で埋めてしまう傾向があります。
写真は「最高の一瞬」を切り取っている
通販サイトに掲載されている写真は、プロのカメラマンが、プロのモデルを使い、最高のライティング(照明)を当てて撮影した「奇跡の一枚」です。
さらに、服のシワを目立たなくしたり、シルエットをきれいに見せたりするために、撮影時に背中側でクリップを使って服を留めていることさえあります。
「写真がきれいだから」といって、それがそのまま「商品が良い」ことには直結しません。
私たちは、画面の中の美しい世界観に酔いしれるのではなく、その裏にある「リアルな商品の姿」を冷静に見極める探偵のような目を持つ
必要があります。
「雰囲気」でポチる危険性
失敗するパターンの多くは、商品の詳細スペックを確認せず、「なんとなく可愛い」「安くなっているから今買わなきゃ」という衝動買いによるものです。
特に、Instagramの広告などで流れてくるおしゃれな画像を見て、そのまま勢いで購入してしまった経験はありませんか?
そうした「雰囲気買い」は、届いた後に「手持ちの服と合わない」「着ていく場所がない」という後悔を生み出します。
ネット通販はいつでも買えるのがメリットです。カートに入れてから最低でも一晩寝かせるくらいの余裕を持つことが、賢い買い物の第一歩です。
よくある失敗パターンと、その根本的な原因を整理してみました。
自分を知ることが成功への近道
結局のところ、失敗の原因は「商品」そのものにあるというよりは、「自分と商品の相性」を見誤ったことにあります。
自分の体型の特徴(肩幅が広い、お尻が大きいなど)や、好みの質感、持っている服の傾向を深く理解していれば、画面上の情報だけでも「これは私には合わないかも」とフィルタリングできるようになります。
通販のスキルを上げることは、自分自身を知ることとイコールなのです。
こちらも読まれています:初心者でも安心!ファッション通販を楽しむための完全ガイド【失敗しない選び方と活用法】
2. 自分の正しいサイズを計測する方法
「私はMサイズ」と信じ込んでいる方ほど、通販でのサイズ選びに失敗します。
なぜなら、サイズ表記(S・M・L)には統一された世界基準がなく、ブランドやアイテムによって定義がバラバラだからです。
あるブランドのMサイズはゆったりしていても、別のブランドのMサイズはピチピチで着られない、ということは日常茶飯事です。
通販で成功するための絶対条件は、
「自分の体の実寸」と「手持ちの服の実寸」を知っておくことです。
「ヌード寸法」と「仕上がり寸法」の違い
通販サイトのサイズガイドを見ると、2種類の寸法が書かれていることがあります。
一つは「ヌード寸法」。これは、服を着ていない状態の体のサイズです。「身長160cm、バスト82cmの人に適しています」という目安です。
もう一つは「仕上がり寸法(実寸)」。これは、服そのものをメジャーで測ったサイズです。
通販で重要なのは、後者の
仕上がり寸法」です。
自分のヌード寸法に、ゆとり分(運動量)を足したサイズが、仕上がり寸法と合致しているかを確認する必要があります。例えば、バスト82cmの人が、身幅82cmのシャツを買ったら、呼吸もできないほどパツパツになってしまいます。
最強のツールは「手持ちの服」
自分の体を測るのも良いですが、一人で正確に測るのは意外と難しいものです。
そこで最も推奨されるのが、「自分が持っているお気に入りの服を測る」という方法です。
クローゼットの中から、「サイズ感が完璧だ」と思えるシャツやパンツを取り出し、平らな場所に置いてメジャーで測ってみてください。
「私のベストな身幅は50cm」「着丈は60cmあるとお尻が半分隠れる」といった具体的な基準値(マイ・サイズ)を持っておけば、通販サイトの数字と比較するだけで、着用イメージが鮮明に湧いてきます。
特にチェックすべき計測ポイントを以下にまとめました。
スマホのメモ機能を活用しよう
一度測った「マイ・サイズ」は、スマホのメモアプリなどに記録しておきましょう。
「ユニクロのTシャツ Mサイズ:身幅52cm 着丈68cm」のように、基準となる服の数値をいつでも見られるようにしておけば、外出先や隙間時間で通販サイトを見る時も、迷わず判断できます。
最近は、AIが過去の購入履歴から最適サイズを提案してくれる機能(VirtusizeやUnisizeなど)を導入しているサイトも増えています。こうしたツールも積極的に活用しつつ、最後は「自分のメジャー」で確認する慎重さが、失敗をゼロにします。
3. 素材表記(綿、ポリエステル等)から着心地を想像する
写真では伝わらない情報、それが「質感」と「着心地」です。
「柔らかそうに見えたのに、届いたらゴワゴワしていた」「涼しそうだと思ったら、通気性が悪くて暑かった」
こうした失敗は、素材(マテリアル)の知識を持つことで防げます。
商品説明欄には必ず「綿100%」「ポリエステル65% レーヨン35%」といった品質表示が記載されています。この呪文のような文字列こそが、服の性格を表す履歴書なのです。
天然素材と化学繊維の特徴を知る
素材は大きく分けて、植物や動物から作られる「天然繊維」と、人工的に作られる「化学繊維」の2つがあります。
例えば、綿(コットン)は肌触りが良く吸水性に優れていますが、シワになりやすいという弱点があります。一方、ポリエステルはシワになりにくく乾きやすいですが、静電気が起きやすく吸湿性は低めです。
通販サイトで服を選ぶときは、「いつ」「どんな場面で」着たい服なのかを考え、それに適した素材かどうかをチェックしましょう。
夏の通勤着なら、汗を吸う綿や麻が入っている方が快適かもしれませんし、旅行用ならシワにならないポリエステル混が便利です。
「混率(パーセンテージ)」がカギ
100%の素材だけでなく、複数の素材を混ぜた「混紡(こんぼう)」にも注目してください。
メーカーは、それぞれの素材の長所を活かし、短所を補うために配合を調整しています。
例えば、「綿100%」だとシワになりやすいシャツも、「綿60%・ポリエステル40%」にすることで、綿の風合いを残しつつ、アイロンがけが楽なシャツになります。
また、冬のニットの場合、「アクリル100%」は安価で発色が良いですが毛玉ができやすいのに対し、「ウール」が少しでも混ざっていれば、保温性と高級感が増します。
代表的な素材の特徴を一覧表にしました。これを見ながら成分表をチェックしてみてください。
生地の「厚み」と「透け感」の確認
素材名だけでなく、「オンス(生地の重さ)」や「デニール(糸の太さ)」といった表記がある場合は、それも参考になります。
しかし、多くのレディースファッションではそこまで詳しく書かれていません。
その場合、商品画像の「拡大写真」をじっくり見てください。
特に、白い服や薄手の服の場合、モデルさんのインナーが透けていないか、服の裾の影がどのように落ちているかをチェックします。
光にかざした写真や、手を入れた写真が掲載されている親切なショップは信頼できます。
また、レビューで「ペラペラだった」「意外と厚手でしっかりしていた」というコメントを探すのも有効な手段です。
4. モデルの身長と着用サイズを必ずチェック
商品ページに掲載されているモデルさんの着用画像は、コーディネートの参考になりますが、サイズ選びの基準にするには注意が必要です。
なぜなら、モデルさんは一般の人よりも圧倒的にスタイルが良く、顔が小さく、手足が長いからです。
「モデルさんが着て膝丈だから、私が着ても膝丈だろう」と安易に考えると、実際にはふくらはぎまで隠れてしまい、バランスが悪くなることがよくあります。
身長差の計算式を持つ
まず、モデルさんの身長と自分の身長の差を明確にしましょう。
例えば、モデルさんが168cmで、自分が158cmなら、その差は10cmです。
着丈において10cmの差というのは非常に大きいです。
ワンピースなら、モデルさんの膝が見えていても、自分が着ると完全に膝が隠れます。
パンツなら、モデルさんがくるぶし丈で履いていても、自分は裾を引きずってしまうかもしれません。
「モデル着用丈 + 身長差(cm)」をイメージの中で足し算し、自分が着た時の裾の位置をシミュレーションしてください。
「スタッフスナップ」こそが真の参考書
最近の多くの通販サイトでは、プロのモデルだけでなく、ショップスタッフが着用した写真(スタッフスナップ・スタッフコーデ)を掲載しています。
これは、私たち消費者にとって最強の味方です。
スタッフさんは身長も体型も様々で、150cm台の小柄な人から、160cm台の平均的な人まで幅広く登場します。
自分と身長が近いスタッフさんを見つけたら、その人の着用サイズと着こなしを徹底的にチェックしましょう。
「155cmのスタッフさんがSサイズを着て、袖を一回まくっている」
「162cmのスタッフさんがMサイズだと少し丈が短そう」
といったリアルな情報は、プロのモデル写真の何倍も参考になります。
着用画像を見る時のチェックポイント
- ●
靴の高さを確認する:モデルさんが高いヒールを履いて脚長に見せている場合、スニーカー派の人が着ると印象がガラリと変わります。 - ●
ポーズに騙されない:体をひねったり、バッグで腰回りを隠したりしている写真ではなく、直立した正面・横・後ろの画像を探しましょう。 - ●
着用サイズを見る:フリーサイズなのか、Mサイズなのか。モデルさんが普段どのサイズを着ているかも参考情報になります。
併せて読みたい記事:ファッション通販を上手に使いこなすための完全ガイド
5. 信頼できるレビュー・口コミの見極め方
通販サイトにおいて、購入者のレビュー(口コミ)は貴重な判断材料です。
しかし、すべてのレビューが役に立つわけではありません。中には感情的すぎるものや、具体性に欠けるものも混ざっています。
「星の数(4.5点など)」だけを見て安心するのではなく、レビューの「中身(文章)」を読み解くリテラシーが求められます。
「自分と似たスペック」の人を探す
レビューを見る際、真っ先に探すべきは「自分と体型が似ている人」のコメントです。
多くのレビュー機能には、投稿者の「身長」「体重」「購入サイズ」「普段のサイズ」が表示されています。
「身長160cm、体重50kg、普段Mサイズ」の人が「Lを買ったけど少し大きかった」と書いていれば、同じ体型のあなたにとってもLは大きい可能性が高いでしょう。
逆に、体型が全く違う人の「小さすぎた!星1つ」というコメントは、あなたにとってはノイズ(参考にならない情報)かもしれません。
自分に近いアバター(分身)を探すような感覚で、レビュー欄をスクロールしてみてください。
ネガティブな意見にこそ真実がある
「可愛いです!最高!」という短い絶賛コメントよりも、実は「星3つ〜4つ」くらいの、冷静な指摘を含んだコメント
の方が役立つことが多いです。
「デザインは良いけど、静電気がすごい」「色は綺麗だけど、洗濯したら少し縮んだ」「ファスナーが少し硬い」
こうしたネガティブな情報は、ショップ側の商品説明には絶対に書かれません。
しかし、これこそがユーザーが直面する「リアル」です。
これらのマイナスポイントが、自分にとって「許容範囲」か「絶対に嫌なこと」かを判断基準にしましょう。
例えば、「生地が薄い」というレビューがあっても、夏に着る予定ならむしろメリットになるかもしれません。欠点を知った上で買うのと、知らずに買うのとでは、届いた時の納得感が違います。
レビューの日付を確認する
ファッションアイテムは、同じ商品ページでも、生産時期によって仕様が微妙に変わることがあります。
また、季節によって感じ方も変わります。
3年前のレビューよりも、直近1ヶ月以内のレビューの方が、現在の商品の状態(ロットによる色のブレや縫製の質など)や、配送スピードなどを正確に反映しています。
また、発売直後のレビューは「届くのが早かった」などの配送に関する内容が多いですが、時間が経つと「数回洗濯したら毛玉ができた」といった耐久性に関する有益な情報が増えてきます。
情報の鮮度と深さを意識して、賢くレビューを活用しましょう。
6. 返品・交換ポリシーは購入前に確認すべし
「サイズが合わなかったら返品すればいいや」と軽く考えていませんか?
実店舗ではレシートがあれば比較的簡単に返品できることが多いですが、ネット通販の世界では、ショップごとに「返品・交換のルール」が全く異なります。
ここを確認せずに購入ボタンを押すのは、命綱なしでバンジージャンプをするようなものです。
特に、失敗しやすい「イメージ違い」や「サイズが合わない」といった購入者都合の理由で返品ができるかどうかは、ショップ選びの決定的な分かれ目になります。
「返品可」と「返品不可」の境界線
多くの通販サイトでは、「不良品」以外の返品には厳しい条件を設けています。
最も注意すべきなのは、「セール品」や「クーポン利用時」の返品不可ルールです。
「半額だからお得!」と飛びついて買ったものの、サイズが合わずに着られなかった場合、返品も交換もできず、ただのお金の無駄遣いになってしまいます。
逆に、定価の商品であれば「イメージ違いでも返品OK(ただし返送料は購入者負担)」としている良心的なショップも増えています。
初めて利用するショップや、サイズ感に不安がある商品の場合は、多少高くても「返品可能な条件」で買う方が、結果的にリスクを抑えられます。
「返送料」と「手数料」の罠
「返品無料」と謳っているサイトでも、細かい条件をよく読む必要があります。
「返送料は無料だけど、最初にかかった発送時の送料は差し引いて返金される」ケースや、「返金時の振込手数料は購入者負担」というケースが一般的です。
例えば、3,000円のシャツを返品するために、往復の送料と手数料で1,500円近くかかってしまうとしたら、返品する手間とコストが見合うか考えものです。
最近では、「靴のサイズ交換は片道送料無料」といった特定のカテゴリに特化したサービスもあるので、こうした制度を賢く利用しましょう。
タグを切ったらアウト!試着時のマナー
自宅で試着をする際、うっかりやってしまいがちなのが「タグを切ってしまう」ことです。
ほとんどのショップで、「タグ(値札)を切り離した商品」は返品不可となります。
届いた服を試着する際は、以下の点に細心の注意を払ってください。
返品を断られないための試着ルール
- ●
タグはつけたまま:絶対にハサミを入れず、紐がついた状態でそっと試着します。 - ●
メイク汚れに注意:フェイスカバー(ティッシュで代用可)を使い、ファンデーションやリップがつかないようにします。 - ●
香水や部屋の匂い:強い匂いがつくと返品を拒否されることがあります。試着は短時間で済ませましょう。
これらの条件を一覧で比較できるようにしておくと、ショップ選びがスムーズになります。
関連記事はこちら:ファッション通販でおしゃれ上級者になるためのヒント
7. 初めて利用するファッション通販サイトの注意点
Instagramの広告や検索で見つけた、おしゃれで激安な通販サイト。
「こんなに可愛いのに2,000円!?」とテンションが上がって即購入したくなりますが、ちょっと待ってください。
初めて利用するサイト、特に知名度の低い海外系通販サイトには、予期せぬトラブルのリスクが潜んでいることがあります。
個人情報を入力し、お金を支払う前に、必ず確認すべき「信頼性の証」について解説します。
「特定商取引法に基づく表記」を探せ
日本の法律では、ネット通販を行う事業者はサイト内に「特定商取引法に基づく表記」を掲載する義務があります。
通常、サイトのフッター(最下部)にリンクがあります。
ここをクリックして、以下の情報を確認してください。
- 販売業者の正式名称(会社名)
- 代表者または責任者の氏名
- 所在地の住所(番地まで正確か)
- 固定電話番号(携帯番号のみは要注意)
もし、このページが存在しなかったり、住所が海外の曖昧な表記だったり、連絡先がメールアドレスだけだったりする場合は、利用を避けた方が無難です。
トラブルが起きた時に連絡がつかなくなる可能性が高いからです。
「安すぎる」には裏がある
相場に対して極端に安い価格設定には、必ず理由があります。
「有名ブランドのコートが80%OFF」といった広告は、偽物(コピー品)を販売する詐欺サイトの典型的な手口です。
また、ノーブランド品であっても、写真と全く違う粗悪品(縫製が雑、ボタンが取れそう、生地がペラペラ)が届くケースも後を絶ちません。
「安物買いの銭失い」にならないためにも、価格の妥当性を冷静に判断しましょう。
あまりに安い場合は、SNSで「(ショップ名) 口コミ」「(ショップ名) 届かない」などのキーワードで検索をかけ、実際の購入者の声を探ってみるのが確実です。
支払い方法の選択肢を見る
信頼できる通販サイトは、クレジットカード以外にも、代金引換、後払い決済(コンビニ払い)、PayPayや楽天ペイなどのID決済など、多様な支払い方法を用意しています。
逆に、「銀行振込(前払い)のみ」
というサイトは非常に危険です。お金を振り込んだのに商品が届かないという詐欺被害の多くが、このパターンです。
初めてのサイトで不安な場合は、商品が届いてから支払う「後払い決済」や、ショップ側にカード情報を渡さずに済む「PayPal」などを利用すると、リスクを軽減できます。
参考:【2025年最新】人気ファッション通販サイト決定版!安くておしゃれが叶うおすすめ20選
8. 写真の色味と実物の違いを理解しておく
「通販で買った服の色が、届いてみたら全然違った」
これは、通販における永遠の課題とも言える「色の乖離(かいり)」問題です。
「くすんだピンクだと思ったら、派手なショッキングピンクだった」「ベージュだと思ったら、ほとんどグレーだった」といった悲劇はなぜ起こるのでしょうか。
それは、撮影環境の光と、私たちが見ている画面(ディスプレイ)の設定の違いによるものです。
「自然光」と「スタジオ照明」のマジック
屋外で撮影されたモデル写真は、自然光(太陽光)をたっぷりと浴びているため、色が明るく、鮮やかに飛んで見える傾向があります。
逆に、屋内のスタジオで強い照明を当てて撮影された写真は、陰影が消えてフラットに見えることがあります。
最も実物の色に近いのは、モデル着用写真ではなく、白背景で服だけを写した「物撮り(ブツ撮り)」のアップ画像です。
モデルさんの素敵な雰囲気に惑わされず、必ず最後の商品画像までスクロールして、生地のアップ画像で色味を確認する癖をつけましょう。
「カラー名」をヒントにする
写真の色味は画面によって変わりますが、テキストで書かれた「カラー名」は嘘をつきません。
単に「ベージュ」と書かれていても、写真がピンクっぽく見えるなら「ピンクベージュ」なのかもしれませんし、黄色っぽく見えるなら「サンドベージュ」かもしれません。
もし詳細な色の説明がない場合、同じ商品を他のサイト(ZOZOTOWNや楽天など)で検索してみるのも一つの手です。
大手モールでは、色のカテゴリ分けが厳密にされていることが多く、「カーキ(緑系)」なのか「カーキ(茶色系)」なのかを判断する材料になります。
スマホの「明るさ設定」を変えてみる
意外な落とし穴が、スマホの画面設定です。
「ブルーライトカットモード」や「ナイトモード」にしていると、画面全体が黄色っぽく表示され、正しい色が分かりません。
服の色を確認する時だけは、これらのフィルタをオフにし、画面の明るさ(輝度)を最大にしてみてください。
特に、黒やネイビーなどの暗い色の服は、明るくすることで初めて「編み目」や「切り替えライン」が見えてくることがあります。
正しい色を見る環境を整えることも、通販で失敗しないための重要なテクニックです。
9. このポイントを押さえれば、通販は怖くない
ここまで様々なテクニックをお伝えしてきましたが、最後に「購入ボタンを押す直前」に行うべき、最終確認の儀式についてお話しします。
通販での失敗をゼロにするために、感情のブレーキを一度踏み、冷静な視点でジャッジを下すプロセスです。
これを習慣化すれば、クローゼットに「着ない服」が増えることはなくなります。
「一晩寝かせる」ルールを作る
夜中のテンションで買い物をするのは危険です。
「残りわずか」という表示に焦らされたり、タイムセールで興奮していたりする時は、判断力が鈍っています。
欲しいものをカートに入れたら、すぐに決済せず、一度スマホを置いて寝ましょう。
翌朝、太陽の光の下でもう一度カートの中身を見た時、「あれ?なんでこれ欲しかったんだろう」と思うことが驚くほどよくあります。
それでも欲しいと思えるものだけを買う。この「一晩ルール」を守るだけで、無駄遣いは劇的に減ります。
手持ち服とのコーデを3つ考える
その服単体が可愛くても、手持ちの服と合わせられなければ出番はありません。
購入する前に、頭の中で(あるいはクローゼットの前で)具体的なコーディネートを3パターン考えてみてください。
「このスカートには、あの白いブラウスと、グレーのニットと、春先に買ったパーカーが合うな」
このように、具体的な着回しが3つ以上思い浮かぶなら、それは「買い」です。
逆に、「合う靴がないかも」「これに合うトップスも買わなきゃ」となる場合は、買い物沼にハマる入り口なので、勇気を持って見送りましょう。
購入前の最終チェックリスト
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サイズ確認:自分の実寸と比較しましたか? 身丈や身幅は大丈夫ですか? - ●
似た服の有無:クローゼットに同じような色・形の服が眠っていませんか? - ●
総額の把握:送料や手数料を含めた「支払う総額」に納得していますか?
10. 賢く利用して、快適なオンラインショッピングを
ファッション通販は、コツさえ掴めば、実店舗以上に便利で楽しいツールになります。
地方に住んでいても東京のトレンドアイテムが手に入り、忙しくて買い物に行く時間がなくても、通勤電車の中で新作をチェックできる。
そして何より、誰にも邪魔されず、自分のペースでじっくりと服を選べる自由があります。
失敗を恐れすぎて通販を避けるのはもったいないことです。
今回ご紹介した「サイズ計測」や「素材チェック」といったスキルを身につければ、通販はあなたのファッションライフを豊かにする最強の味方になります。
「自宅で試着」サービスの進化
最近では、「自宅で試着して、気に入ったものだけを購入し、残りは無料で返送」というサービス(AmazonのPrime Try Before You Buyなど)も増えてきました。
これなら、サイズ違いを2着取り寄せて、合う方だけを買うという、実店舗と同じような買い方が可能です。
通販のデメリットを解消する新しいサービスは、今後もどんどん登場するでしょう。
そうした仕組みを賢く利用し、アップデートしていくことも、おしゃれを楽しむ秘訣の一つです。
失敗もまた「データ」になる
それでも、時には失敗してしまうこともあるでしょう。
しかし、その失敗を単なる「損」で終わらせないでください。
「私はポリエステル100%のブラウスだと肌触りが苦手なんだ」「着丈50cmだとバンザイした時にお腹が見えちゃうんだ」
こうした失敗経験は、あなただけの貴重な「データ」になります。
失敗を重ねるごとに、あなたの通販スキルは確実に上がり、自分に似合う服を選ぶ精度は高まっていきます。
恐れずに、でも慎重に。クリック一つで広がる新しいおしゃれの世界を、存分に楽しんでください。
通販の「見極め力」を磨いて、おしゃれをもっと自由に
ファッション通販での失敗は、「運が悪かった」のではなく、情報の確認不足や思い込みによるケースがほとんどです。
今回ご紹介した8つの鉄則、特に「自分の実寸を知ること」「素材の特性を理解すること」「モデル写真のフィルターを外して見ること」を意識するだけで、届いた時のガッカリ感は劇的に減らせます。
画面の向こうにある服を、まるで手にとるように想像する力。この「見極め力」さえ身につければ、世界中のショップがあなたのクローゼットになります。
まずは今日、自宅にある「一番お気に入りのTシャツ」の身幅と着丈を測り、スマホにメモすることから始めてみてください。
そのたった数分の作業が、これからのあなたの買い物体験を、不安なものから確信に満ちたものへと変えてくれるはずです。
賢い選択で手に入れたお気に入りの服たちが、あなたの明日を少しだけ明るくしてくれることを願っています。
ファッション通販に関するよくある質問
A. 「店舗受け取りサービス」や「まとめ買い」を活用しましょう。
実店舗を持つブランドなら、通販で注文して店舗で受け取れば送料が無料になるケースが多いです。また、友人と一緒に注文して「〇〇円以上で送料無料」のラインをクリアするのも一つの手です。
A. 配送中の「たたみジワ」は不良品扱いにならないことがほとんどです。
スチームアイロンを当てるか、浴室などの湿気のある場所に一晩吊るしておくと綺麗に取れる場合が多いです。ただし、生地自体に傷がある場合は不良品として交換を依頼してください。
A. 残念ながら「返品(返金)」手続きになるのが一般的です。
交換用の在庫がない場合は、諦めて返金してもらうしかありません。人気商品はすぐに売り切れるため、サイズに迷ったら「2サイズ注文して片方を返品」できるサイトを選ぶのが安全です。
A. 日本のサイズ感覚よりも「ワンサイズ下」を選ぶのが基本です。
欧米ブランドのMサイズは日本のL〜XLに相当することが多いです。また、到着まで2週間以上かかることもあるので、着たい日が決まっている場合は早めの注文が必須です。









